韓国人作家として初めてノーベル文学賞に決まった韓国の女性作家、韓江(ハンガン)さんが10日、スウェーデンのストックホルムで行われる授賞式に参加します。韓国での「非常戒厳」に大きな衝撃を受けたと述べた韓江さんが受賞後、どのようなメッセージを出すかに関心が集まっています。
ことしのノーベル賞の受賞者を祝うための「ノーベルウィーク」は今月5日から始まり、ハイライトとされる授賞式と晩さん会が10日に開かれます。
授賞式では、韓江さんのほかにも、物理学賞、化学賞、生理学・医学賞、経済学賞などの受賞者にメダルと賞状が送られるということです。
授賞式のあとに開かれる晩さん会では、受賞者らが感想を語る時間が設けられていて、韓江さんがどのようなことを語るか、注目が集まっています。
韓江さんは、現地で6日に開かれた記者会見で、「非常戒厳」に関する質問に対し、「2024年にまた戒厳状況が繰り広げられたことに大きな衝撃を受けた。武力で言論を統制する過去のような状況に戻らないことをせつに願っている」と述べました。
韓江さんの小説「少年が来る」は、1980年の「5.18民主化運動」当時、戒厳軍によって命を落とした少年とその周辺の人物を描いた作品です。
韓江さんは、6日からスウェーデンを訪れていて、授賞式が終わったあと、12日に自身の作品を朗読するイベントに参加したあと、帰国する予定だということです。