韓国では、大統領権限代行を務める韓悳洙(ハン・ドクス)国務総理による国政運営が本格的に動き出しました。韓国務総理は、アメリカのバイデン大統領との電話会談や国会議長への表敬訪問を行うなど、外交および公式スケジュールに取り組んでいます。
韓国務総理は、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による12月4日の「非常戒厳」宣言をめぐり、国会で尹大統領の弾劾訴追案が可決されたことを受けて、12月14日から大統領権限代行としての職務を引き継ぎました。
15日午前、韓国務総理はバイデン大統領と電話会談を行い、「今後、全ての国政が徹底して憲法と法律に基づき行われる」と説明し、外交・安全保障政策も「支障なく遂行する」と述べました。
これに対し、バイデン大統領は「韓国の民主主義を信頼している」と応じるとともに、「韓米同盟は揺るぎないものである」と強調しました。
この会談は、アメリカ側の要請によって実現したものです。
また、韓国務総理は、ポール・ラカメラ在韓米軍司令官とも電話で会談を行い、北韓による軍事挑発に備えた強固な韓米連合の防衛態勢の維持を改めて確認しました。
さらに、韓国務総理は、禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長を表敬訪問し、政府、与党、野党が協力して国政を進めるための方策について意見を交換しました。
14日夜、韓国務総理は大統領権限代行の職務を引き継いだ直後に臨時閣議を招集し、閣僚らに国政の安定的な運営を求めました。また、国民向け談話を発表し、「憲法と法律に基づき、国政を運営していく」との方針を明らかにしています。