尹大統領が弾劾訴追されたことを受け、憲法裁判所は、初めてとなる裁判官による会議を開き、弾劾審判に向けた手続きに入りました。
憲法裁判所は16日、国会で可決した尹大統領の弾劾訴追が妥当かどうかを審査するため、初めてとなる裁判官による会議を開きました。
会議では、尹大統領に対する弾劾が妥当なのか判断する審判の日程などが協議されたものとみられます。
文亨培(ムン・ヒョンベ)憲法裁判所長代理は14日に「迅速かつ公正な裁判を行う」と述べており、準備手続きが速やかに進められる見通しです。
準備手続きが終了すると弁論が開かれることになります。8年前の朴槿恵(パク・クネ)元大統領の弾劾審判では、訴追案可決から最初の弁論まで5日かかりました。
憲法裁判所の裁判官は定員9人で、大統領が3人、大法院長が3人、国会が3人を推薦し、その後、大統領が任命します。しかし、国会が推薦する3人の選定が進まず、現在2か月以上にわたって裁判官が6人しかいない状態が続いています。弾劾決定には最低6人以上の賛成が必要です。
与野党はすでに新たな裁判官3人を推薦し、今月23日前後に人事聴聞会を行う予定です。その後、今月中に本会議で任命同意案を処理する見通しです。任命が完了すれば、9人の裁判官の構成は革新系4人、中道保守系3人、保守系2人となる見込みです。