韓半島への戦術核の再配置を主張してきたアメリカの上院議員が、韓米関係をはじめ、アメリカの対北韓政策に大きな影響を及ぼす上院外交委員会と軍事委員会を率いるとの見通しが出ており、注目されています。
来年1月3日に発足するアメリカの議会で、リッシュ議員は外交委員会に、ウィッカー議員は軍事委員会に配属されました。
両議員は、「アメリカが北韓の核の脅威を抑制するためには、現在韓国に提供している核の拡大抑止、核の傘では不十分だ」として、韓国への戦術核の再配置を強調してきました。
ウィッカー議員はことし5月、国防予算を550億ドル増額する計画を発表し、その一環としてアメリカの戦術核を韓半島に再配置し、NATO=北大西洋条約機構のように韓国と核兵器を共有する案を提示しました。
ウィッカー議員は、「北韓が核兵器と弾道ミサイルの開発を続けているなか、外交的な解決策を見いだせない状況だ」としたうえで、「アメリカは、韓国との核共有協定や戦術核の再配置など、韓半島の抑止力を強化できる新たなオプションを模索すべきだ」と主張しました。
リッシュ議員も、「アジアにおける核の拡大抑止力が弱い」として、拡大抑止の強化に向け、戦術核の再配置を強調しました。