29日に韓国南西部の務安(ムアン)国際空港で乗客乗員179人が死亡した済州(チェジュ)航空の旅客機事故について、原因として鳥が衝突する「バードストライク」が有力視されています。この中で、務安空港のバードストライク発生率が、全国の主な空港の中で最も高いことが分かりました。
韓国空港公社の統計によりますと、務安空港では2019年から今年までの間に10件のバードストライクが発生し、その発生率は0.09%でした。この数値は、金浦国際空港の0.018%や済州国際空港の0.013%を大きく上回り、韓国空港公社が管理する全国14空港の中で最も高い水準です。
一方で、務安空港の有害鳥類防除を担当する人員は4人にとどまり、金浦空港の23人や済州空港の20人に比べて大幅に少ない状況です。さらに、務安空港の周辺には田んぼや湿地が広がり、渡り鳥の中継地となっているため、バードストライクのリスクが高いと指摘されていました。
専門家は、今回の事故の直接的な原因とされる離着陸時に使用される航空機の車輪部分、ランディングギアの故障について、鳥類との衝突が原因である可能性があるとの見解を示しています。