韓国南西部の務安(ムアン)国際空港で乗客と乗員あわせて179人が死亡した事故を受けて、韓国全体が追悼ムードに包まれている中、年末年始に予定されていた多くの年越しイベントが取り消しになったり、または縮小されることになりました。
ソウル市は、中心部の普信閣(ポシンガク)で大みそかに毎年行ってきた恒例行事、除夜の鐘突きで前後の公演を取りやめるほか、新年に向けたカウントダウンの演出を追悼の雰囲気の中で縮小して行うことにしました。
また、初日の出の名所として知られる韓国南東部の東海岸沿いにある江原道・江陵(カンヌン)市では、大晦日に予定していた花火大会を中止したほか、三陟(サムチョク)市でも年越しカウントダウンを取りやめることにしています。
南東部の慶尚北道浦項(ポハン)市でも、毎年全国から多くの人々が集まる日の出スポットの虎尾串(ホミゴッ)で行われる予定だった年越しイベントや公演を中止し、犠牲者を悼むための追悼空間を設置することを決めました。
影響は放送界にも広がり、地上波の放送局のKBSをはじめとする主要3局も、年末恒例の演技大賞や芸能大賞の生放送を相次いで取りやめています。
また、歌手のチョ・ヨンピルさんとイ・スンファンさん、キム・ジャンフンさんなどは、年末年始に予定していたコンサートの開催自体を中止することを決定しました。
一方、全国各地では、犠牲者を悼むための焼香所が追加で設置され、31日現在、焼香所の数は88か所に増えました。
特に犠牲者が集中した全羅南道では、事故現場の務安国際空港や務安スポーツパーク室内体育館、全羅南道庁など22か所に焼香所が設置されており、多くの市民たちが弔問に訪れています。