韓国で青少年を中心にインフルエンザの患者数が急増し、2016年以来、最も多くなりました。
韓国疾病管理庁が、全国の病院などでインフルエンザの調査を行ったところ、12月第4週、外来の患者1000人のうち、インフルエンザの感染が疑われる症状がみられたのは73.9人でした。
インフルエンザの患者数は1週間前の31.3人から2倍以上に急増し、例年のピーク時と比較すると、86.2人を記録した2016年以来の最多の患者数となります。
過去5年間の推移を見てみますと、2024年は73.9人、2023年は61.3人、2022年は60.7人で、新型コロナウイルスの感染拡大でインフルエンザの流行がなかった2020年と2021年には、それぞれ3.3人と4.8人でした。
また、インフルエンザの患者は、すべての年齢層において増加していますが、中でも13歳から18歳の青少年層で特に急増しています。
疾病管理庁によりますと、ことしは例年より1か月遅い先月20日にインフルエンザの流行注意報を発令し、その後、患者数が急速に増えているということです。
今回のインフルエンザの患者数は1月の半ばをピークに、その後減少に転じる可能性が高いとみられていますが、流行が一ヶ月遅れて始まっているだけに、3月の新学期を迎える時期にも流行が続いているか心配されています。
一方、最近流行しているインフルエンザはほとんどがA型で、高熱や咳、のどの痛みなどの症状を伴います。
疾病管理庁は、高齢者など感染リスクの高い人を対象に、今からでもワクチンの接種を急いでほしいと促しています。
重症化のリスクが高い生後6か月から13歳の子ども、妊婦、65歳以上の高齢者は、4月30日まで無料で接種を受けることができます。