韓国軍の合同参謀本部は6日、北韓が韓半島東の海、東海(トンヘ)に向けて、中距離弾道ミサイルを発射したと明らかにしました。
韓国軍の合同参謀本部は、北韓が6日正午ごろ、平壌(ピョンヤン)一帯から東海海上に中距離弾道ミサイルとみられる飛翔体1発を発射したと発表しました。韓国軍は、ミサイルの飛距離や高度など、詳しい情報の分析を進めています。
日本の防衛省も、北韓が弾道ミサイルとみられる飛翔体を発射し、すでに日本のEEZ=排他的経済水域の外に落下したと推定されると発表しました。
北韓が弾道ミサイルを発射するのは去年11月5日以来で、ことしに入っては初めてです。
北韓は、去年11月6日にアメリカの大統領選挙でトランプ氏が勝利して以降、弾道ミサイルの発射を行いませんでしたが、トランプ次期大統領の就任を2週間後に控え、挑発を強行したものとみられます。
一方、韓国で尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾などによる混乱が続いているなか、北韓が韓国側がどう対応するかなど態勢を確認するために弾道ミサイルを発射したとの見方もあります。
韓国では、先月3日に尹大統領が非常戒厳を宣言し、14日に国会が尹大統領の弾劾訴追案を可決したほか、27日には大統領権限代行の韓悳洙(ハン・ドクス)国務総理に対する弾劾訴追案を可決するなどして、軍の統帥権が移管される事態となりました。