韓国に駐在するアメリカのフィリップ・ゴールドバーグ大使の辞任で空席となった大使の代理に、アメリカ国務省で北韓担当特別代表を務めていたジョセフ・ユン氏が就任することがわかりました。ゴールドバーグ大使は7日、2年6か月の任期を終え、アメリカに帰国しました。
外交消息筋によりますと、アメリカのバイデン大統領は、ユン氏を韓国駐在アメリカ大使代理に任命する計画だということです。
空席となった大使に代わる大使代理を送るのは、異例のことです。
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による「非常戒厳」の宣言に端を発した韓国情勢の不安や北韓の核問題、そして北韓とロシアの軍事協力などの懸案を考慮し、韓米関係の安定を図るための措置とみられます。
これまで大使が空席となった際は、大使館の次席大使が大使代理を務めましたが、アメリカの政権が変わる影響で新任大使の任命まで時間がかかるため、外交官としての経験が豊富で韓半島情勢に詳しいユン氏を任命したものと分析されています。
ユン氏は、1985年から韓国、タイ、フランス、インドネシア、香港などで外交官として勤務し、北韓担当特別代表やマレーシア駐在大使などを歴任しました。