去年上半期、韓国の航空会社のうち、離陸前の整備作業が原因で航空機の運航が遅延した回数は、済州(チェジュ)航空が最も多かったことがわかりました。
韓国国会の国土交通委員会で6日、公開された国土交通部の資料によりますと、済州航空は去年上半期、合わせて5万2883便のうち、536便で整備作業による遅延が発生しました。
済州航空の整備作業による遅延件数は、10社ある国内の航空会社のうち最も多く、運行便数が最も多かった大韓航空を上回ったほか、ほかのLCC=格安航空会社2社と比べると、2倍近く多くなっていました。
これについて専門家らは、済州航空が競争力を確保するために航空機の稼働時間を拡大した2023年から整備作業による遅延が増加していることから、運航回数の増加に整備員の人手が追いつかず、点検が十分に行われないケースがあった可能性があると指摘しています。
済州航空の月平均の運航時間は、2020年174時間、2021年132時間、2022年208時間だったのが、2023年は412時間へと急増しました。
1年を通して発生した整備作業による遅延も、2023年から大きく増加したということです。
専門家らは、運航回数の増加とそれに伴う整備作業による遅延の増加が、昨年末、務安(ムアン)国際空港で発生した旅客機事故に影響を及ぼしたかどうか、徹底的に調査すべきだと指摘しています。