韓国の私立大学の3校に1校は、ことし授業料の引き上げを計画していることがわかりました。
全国の私立大学が加盟する韓国私立大学総長協議会が7日、まとめたところによりますと、去年11月、全国151校の私立大学を対象に行ったアンケート調査で、回答した90校のうち、53.3%にあたる48校が「2025学年度に授業料を引き上げる計画だ」と答えました。
38校は、授業料の引き上げについて「まだ検討中だ」と答え、「据え置く計画だ」と答えた大学は、わずか4校でした。
韓国私立大学総長協議会は、各大学は、過去16年間続いてきた授業料の据え置きにより、最先端分野の実験・実習のための機材や材料の拡充、教育施設の改善、優秀な教職員の採用などで困難を強いられていると訴えています。
政府は、2009年に大学生向けの教育支援事業「大学勤労奨学事業」が導入されたのを機に、事実上、大学の授業料の引き上げを規制してきました。
とくに、2012年からは、授業料を引き上げた大学は国家奨学金事業から排除するかたちで、授業料の据え置きを誘導してきました。
韓国私立大学総長協議会は、「大学教育の質を高め、最先端の教育環境を構築するため、授業料の引き上げは避けられない選択だ。政府は、実質的な財政支援策を講じ、授業料政策を改善すべきだ」と強調しました。