昨年のソウルの大気汚染物質PM2.5の年間の平均濃度は、観測を始めて以来の過去最低となりました。
ソウル市が9日、発表したところによりますと、ソウル市のPM2.5の昨年の平均濃度は1立方メートルあたり17.6マイクログラムでした。
これは、観測を始めた2008年以降、最も低い数値です。
PM2.5の濃度が4段階のうち、最も低い「良い」だった日数は昨年は、176日で、2008年の86日のおよそ2倍に増えました。
また、上から2番目の「悪い」は24日で、2008年の半分以下に減りました。
ソウル市は、昨年の気象条件や国内外の大気汚染の改善に向けた努力などによる結果だと分析しています。
PM2.5の濃度を下げることにつながった東風が韓半島に流れ込んだ日数は昨年、175日でしたが、これは直近3年間の平均と比べて8%上昇しています。
また、中国北東部の大気汚染が改善したことも、ソウルの大気汚染改善に影響を及ぼしたものと分析されています。
中国北東部のPM2.5の平均濃度は昨年は、36マイクログラムで、直近5年の平均よりも10%低下しました。
ソウル市は、老朽化したディーゼル車の運行を規制する低公害事業など、PM2.5を減らすための政策も前向きな効果を及ぼしたものとみられることから、今後も、PM2.5が発生しやすい自動車や工事現場など、原因別の改善対策を持続的に講じていく方針だとしています。