尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、拘束から一夜明けた16日、前日に続き、捜査機関の取り調べに応じていません。
尹大統領は16日、健康上の理由で取り調べの延期を申請し、これを受けて捜査を行っている高位公職者犯罪捜査処は、当初、16日午前からの予定だった取り調べを午後2時からに変更しましたが、尹大統領は、この取り調べにも応じていません。
尹大統領は前日、9時間40分にわたる取り調べでも黙秘権を行使し、取り調べに応じませんでした。
一方、尹大統領の弁護団は、15日の取り調べが終わったあと、「尹大統領の拘束は違法だ」として、ソウル中央地方裁判所に対し、拘束が適法か否かの審査を申請しました。
適否審査は、16日午後5時に開かれる予定です。
適否審査が行われれば、裁判所が判断を下すまでの間、拘束令状の効力は中断します。
このため本来、17日午前10時33分までだった、逮捕状の請求の期限は、やや延長される見通しです。
高位公職者犯罪捜査処は、適否審査が行われている間は、逮捕状を請求しないとしています。
仮に、逮捕状が発付されれば、捜査機関は、20日間を最長として、尹大統領の取り調べを行う方針です。
これに先立って、高位公職者犯罪捜査処と検察は、尹大統領に対する捜査をめぐって、この20日間を10日間ずつに分けて、それぞれ取り調べを行うことで協議しています。