尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、逮捕された後も、捜査当局の取り調べに応じていません。
尹大統領による「非常戒厳」宣言をめぐり、逮捕状が発付された19日、捜査当局は、尹大統領に対する取り調べを午後から行う予定でしたが、尹大統領はこれを拒否しました。また、20日午前10時の出頭要請にも応じませんでした。
尹大統領側は身柄を拘束された今月15日は一度取り調べに応じたものの、供述を拒否し、その後、取り調べには一切応じていません。
捜査当局は、「非常戒厳」宣言が内乱罪に該当するとし、「憲法秩序を乱す目的で暴動を引き起こした」とみていますが、これについて、尹大統領は法律家として理解し難いとの立場を示したとされています。
現在、尹大統領はソウル近郊の拘置所に収容されており、逮捕者専用の独房に移されています。独房はおよそ10平方メートルで、尹大統領には収容者番号が付けられ、カーキ色の収容者用の服が支給されました。19日までに体重測定や顔写真の撮影など手続きが完了したということです。
捜査当局は最長で2月はじめまで尹大統領を拘束して捜査を進める方針です。ただ、尹大統領が取り調べを拒否し続けた場合、取り調べ室に強制的に連れて行くか、拘置所内での取り調べをするか検討するとみられます。