北韓メディアが22日、アメリカのトランプ大統領の就任を伝えました。トランプ大統領に対する評価は避け、事実関係のみを短く報じました。
北韓の朝鮮中央通信は22日、「アメリカでドナルド・トランプ大統領が就任した」としたうえで、「去年11月に行われた選挙で第47代アメリカ大統領に当選した」と伝えました。
また、「就任式が現地時間の20日、ワシントンで開かれた」と短く伝え、トランプ大統領に関する論評はありませんでした。
北韓の住民向けの労働党機関紙「労働新聞」も、同じ内容を報じました。
北韓メディアがトランプ大統領の当選について報じたのは、去年11月以来です。北韓は過去にも、アメリカの大統領選の結果を、時間を置いて報じていました。
一方、北韓では22日から最高人民会議が開催されます。金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が施政演説でトランプ大統領について言及、もしくはアメリカに対して具体的なメッセージを発するかに注目が集まっています。
トランプ大統領は21日の就任式直後に記者団に対し、「金委員長とは関係がよかった。今や核保有国だが、うまくやれた」と述べました。
これについて、トランプ大統領が北韓に対話のシグナルを送ったとする分析が出ています。
また、トランプ大統領が「核保有国だ」と述べたことから、北韓と非核化ではなく、核軍縮と核凍結に向けた交渉を念頭に置いているとの分析も出ています。
これまで北韓は、最高人民会議を1日か2日間行ったあと、会議の結果を翌日、国営メディアを通じて報じています。