韓国南西部、全羅南道(チョンラナムド)の務安(ムアン)国際空港で発生した済州(チェジュ)航空の旅客機事故を受け、国土交通部は22日、着陸を補助する誘導装置「ローカライザー」を含む国内空港の安全対策を見直す方針を発表しました。
務安空港で発生した事故では、ローカライザーを固定するために下部に設置されていた構造物が、滑走路の近くにあり、壊れにくい作りだったことが被害拡大につながったと指摘されています。この問題を受け、事故が発生した務安空港では、既存の構造物を完全に撤去し、壊れやすい構造で再設置する計画です。
改善が必要とされたのは、務安空港のほか、麗水(ヨス)空港や金海(キムヘ)空港など7つの空港です。これらの空港では、ローカライザーの基礎部分の地下化などを進めるとしています。
また、オーバーランなどを想定して滑走路の周囲に設けられた安全区域を拡大する方針で、敷地が狭く、安全区域の拡大が難しい空港には、滑走路をオーバーランした航空機の速度を減速させて被害を少なくする「EMAS」というシステムの導入を検討しています。
国土交通部は、今年上半期内に完了することを目指していますが、安全区域拡大のための土地購入や予算規模についてはまだ確定していません。
さらに、国土交通部は来月に鳥類衝突防止策を、4月には航空安全革新案を策定する計画です。