「非常戒厳」を宣言して弾劾訴追されている尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、弾劾の是非を審理する憲法裁判所で開かれた4回目の弁論に出席し、「非常戒厳」を宣言したことについて「『非常戒厳』は失敗ではない」としたうえで、「早く終わると考えていたが、予想より少し早く終わっただけだ」と主張しました。
23日に開かれた4回目の弁論には、尹大統領と「非常戒厳」の中心人物とされる金容賢(キム・ヨンヒョン)前国防部長官が証人として出席しました。2人が対面するのは金前長官が先月8日に逮捕されて以来初めてで、46日ぶりです。
今回の弁論では、「非常戒厳」の妥当性を主張する尹大統領の意見陳述などに加え、金前長官への証人尋問が焦点となりました。
2時間に及ぶ証人尋問で、尹大統領と金前長官は一致した考え方の意見を述べ、金前長官は、ほとんどの質問に対し「自分がやった」と回答しました。
また、証人尋問の後、発言の機会が与えられた尹大統領は「違法な行為はなかった」として、従来の主張を繰り返しました。
そして、「国会側は『戒厳は失敗だった』と指摘するが失敗ではない。予想よりも早く終わったが、その理由は国会が戒厳の解除要求を迅速に決めたので、私がすぐに国防部長官と戒厳司令官に軍の撤収を指示したからだ」と主張しました。
弾劾審判の5回目の弁論期日は、旧正月連休明けの2月4日に行われます。