ロシアに派遣された北韓軍兵士について、「ことし1月中旬から戦闘に参加した動きが見られない」と、韓国の情報機関、国家情報院が明らかにしました。
国家情報院は4日、アメリカの日刊紙「ニューヨーク・タイムズ」が現地時間の先月30日、「ロシアに派遣された北韓軍兵士は2週間ほど前から戦線からその姿が見られなくなった」と報じた内容について確認し、「ことし1月中旬から戦闘に参加した動きがみられなくなった」と明らかにしました。
その理由については、「多数の死傷者が出ていることが理由のひとつとされるが、正確な理由は引き続き調査している」と説明しています。
国家情報院は、先月13日に開かれた国会の情報委員会による非公開会議で、「ロシアに派遣された北韓軍兵士の死傷者は3000人を超えたと推計している」と報告しています。
北韓は去年11月におよそ1万1000人をロシアに派兵していて、兵士らはウクライナ軍が占領するロシア西部のクルスク州付近に展開し、戦闘に参加していました。
「ニューヨーク・タイムズ」は、匿名のウクライナとアメリカの政府当局者の話として、「北韓軍兵士がかなりの被害を受け退却したが、彼らは追加の訓練を受けたあと再び投入される可能性がある」と報じています。