中国を訪れている禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長は、中国共産党序列3位の趙楽際・全人代=全国人民代表大会常務委員長と会談しました。
禹国会議長は5日、北京で中国の国会議長にあたる趙常務委員長と会談し、「韓国では国会が先頭に立って非常戒厳を阻止し、新たな民主主義の歴史をつくることができた。いまは憲法や法律に基づいた手続きにより、処理されているため不安定ではない。その過程で韓国に信頼を示し、心配してくれた中国の指導者に改めて感謝の意を表する」と述べました。
これに対して、趙常務委員長は、「中国と韓国は隣国として、親戚のように頻繁に往来しなければならず、これは両国の理解を深め、信頼を高め、協力していくうえで望ましいことだ」と応じました。
また、「両国は地理的に近く、文化が似通っているため、交流や協力を展開しやすい条件を持つ」と評価しました。
禹国会議長は、ことし韓国南東部の慶州(キョンジュ)で開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力首脳会議について、「韓国が困難を乗り越えて開く初の国際会議で、成功裏に開催するため、国会も万全を期している。習近平国家主席も是非出席することを期待する」と伝えました。
国会議長室によりますと、5日間の日程で中国を訪れている禹国会議長は、中国政府に対して、非常戒厳の宣言以降、民主主義を守るための国会の努力を説明するなど、経済の不確実性の解消や、韓国への信頼回復に注力する方針だということです。
禹国会議長は7日に開かれるハルビン冬季アジア大会の開会式に出席し、アジア各国の首脳らと面会するほか、伊藤博文を暗殺した独立運動家の安重根(アン・ジュングン)義士の記念館などを訪れる予定です。