韓国の情報機関、国家情報院が、韓国をはじめ世界中に麻薬を密輸した国際麻薬密輸グループのトップの男をナイジェリアで検挙しました。
国家情報院が20日、発表したところによりますと、ナイジェリア国籍を持つこの男は、韓国で2007年に麻薬密輸の容疑で逮捕され、懲役1年の実刑判決を言い渡されて、服役した後、国外追放された人物です。
その後、最近まで、ナイジェリアを拠点として北米や中米、東南アジア などから麻薬を調達し、世界中に大規模に麻薬を密輸した疑いがもたれています。
この男性は、SNS=ソーシャルネットワークサービスなどを通じて相手の恋愛感情を抱かせて利用する「ロマンス詐欺」の手口を使って、だました女性を「運び屋」として使っていました。
国家情報院は5年前から、この国際麻薬密輸グループを追跡してきたということで、現地当局との共同調査で隠れ家にいたこの男を検挙することができたということです。
これまでに7回にわたって、このグループが運んでいた45.6キロの麻薬を押収し、トップのこの男を含む37人のメンバーを検挙しました。
国家情報院は、「最近、アメリカで取り締まりが強化され、販路がふさがれた北米の麻薬グループが韓国などのアジア・太平洋地域に目を向けている」としたうえで、麻薬犯罪に関する情報を得た場合、ただちに国家情報院に通報するよう呼びかけました。