全国的に寒さが和らいでいるなか、ソウル市など首都圏ではこの春初となるPM2.5=微小粒子状物質など大気汚染物質の発生を抑えるための非常低減措置が発令されました。
韓国環境部は10日、首都圏のPM2.5の濃度が高まっていることを受け、非常低減措置を発令すると明らかにしました。これによりソウルや仁川(インチョン)、京畿道(キョンギド)地域では、11日午前6時から午後9時まで非常低減措置が施行されます。
環境部と気象庁によりますと、11日午前10時から午後4時までの1立方メートルあたりのPM2.5の平均濃度は、ソウルで60マイクログラム、仁川で61マイクログラム、京畿道で56マイクログラムとなる見込みで、いずれも非常低減措置発令基準の50マイクログラムを超えています。
非常低減措置が発令されると、PM2.5を大量に排出する事業所では、操業時間の変更や稼働率の調整・効率改善などの措置が取られるほか、排出量のもっとも多い「排出ガス5等級車」の運行が制限されます。
また、公共機関では車のナンバーが偶数か奇数かによってその日の運行を制限する「車両2部制」が施行されます。
そのほか、ソウル市内にある王宮を護衛している守門将(スムンジャン)の交代儀式など屋外イベントも、非常低減措置が解除されるまで中止となります。
気象庁によりますと、9日に韓半島西側から流れ込んだPM2.5が、大気の停滞により韓半島にとどまっていて、首都圏では12日までPM2.5の濃度が高い日が続く見込みです。
環境部は、外出の際には超微小粒子を94%遮断する「KF94」以上のマスクを着用するなど、健康管理を呼びかけています。