尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対する弾劾審判の宣告が近づく中、先週末、ソウル各地で罷免を求める市民たちと、反対する尹大統領の支持者による大規模なデモがそれぞれ行われました。
両陣営は、弾劾審判宣告前の最後の週末集会となる可能性があるとして、総力を挙げて訴えました。
弾劾に賛成する革新系の市民団体などは15日、ソウル中心部の鍾路(チョンノ)で集会を開き、警察の非公式推計でおよそ4万2500人の市民が参加しました。
一方、尹大統領の支持者たちも15日、ソウルの光化門(クァンファムン)と汝矣島(ヨイド)で弾劾反対集会を開催し、6万人以上が集まりました。
翌16日にも、弾劾を求める市民およそ5000人が光化門周辺で集会を開いたのに対し、弾劾に反対する市民およそ6000人が鍾路区で抗議活動を行いました。
警察は一部の道路を封鎖し、厳重な警備態勢を敷きましたが、弾劾反対集会に参加していた女性が体調不良を訴えて倒れ、救急隊が駆けつける場面もありました。
一方、憲法裁判所は尹大統領を罷免するかどうかを決める弾劾審判の宣告を、今週後半に行う見通しです。
通常、憲法裁判所は、今回のように特別に宣告日を設定する場合、2~3日前に当事者へ通知しますが、現時点ではまだ通知されていません。 今週前半に通知が行われ、後半には、宣告が行われる可能性が高いとみられています。