韓国南東部の慶尚北道(キョンサンブクト)の義城(ウィソン)郡で始まり、5つの市と郡に拡大して合わせて26人が亡くなった山火事をめぐって、警察は30日、山火事を起こしたとみられる容疑者の50代の男を山林保護法違反で立件しました。
この男は、22日午前11時24分ごろ、義城郡のある山で祖父母の墓地の手入れをしていた際に、山火事の原因となる火を出した疑いが持たれています。
男は、容疑を否認しているということです。
警察の科学捜査系は29日、現場の保存を済ませており、早ければ来週中にも関連機関と合同鑑識を実施する方針です。
警察によりますと、発火当時、容疑者の男の娘が消防当局に通報したということです。
この女性は、警察の調査を受けた際に、「墓周辺の木がうまく切れず、ライターで燃やそうとしたところ、風で火種ができて山火事になった」と陳述したということです。
この山火事は周辺の安東(アンドン)市、青松(チョンソン)郡、英陽(ヨンヤン)郡、盈徳(ヨンドク)郡にまで広がり、住民や消防隊員など合わせて26人が亡くなりました。
また、新羅時代の681年に創建され、国宝に次ぐ宝物にも指定されていた仏教寺院「孤雲寺(コウンサ)」を含め、住宅や工場など4000棟あまりが燃えるなど、山火事による影響を受けた区域は、4万5157ヘクタールに上ります。