尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾審判の宣告期日が4日に指定されたことを受けて、警察は憲法裁判所から半径100メートルへの接近そのものを防ぐなど、ただちに厳重な警戒態勢に入りました。
警察は、1日午後から、第1段階としてバスによるバリケードを張り、関係者以外は憲法裁判所の半径100メートル以内の通行を制限する方針です。
その後、第2段階として半径300メートルにまで範囲を広げ、宣告当日の第3段階では、憲法裁判所の最寄り駅、地下鉄3号線・安国(アングク)駅を中心に、弾劾賛成派と反対派の集会の間に緩衝エリアを設置する計画だということです。
宣告当日、ソウル市は安国駅を閉鎖し、地下鉄も停車せずに通過させる方針です。
警察は、警察力を総動員する最高レベルの警戒態勢の発令をする方針です。
全国の338の機動隊所属の2万人あまりを動員し、およそ6割にあたる210部隊所属の1万4000人をソウルに集中的に配置する予定です。
一方、警察はすでに、暴徒化した市民らが憲法裁判所に乱入する事態に備え、憲法裁判所の塀の上に有刺鉄線を設置し、警察車両やフェンスを補強しました。
2017年、朴槿恵(パク・クネ)元大統領の弾劾宣告当日、興奮した支持者らが警察のバスを奪って憲法裁判所への乱入を試み、合わせて4人が亡くなった事件を考慮した措置とみられます。
警察は、尹大統領の弾劾審判の宣告が近づくほど、多くの脅迫を受ける憲法裁判官に対する警護も強化する予定です。
現在、宣告期日に尹大統領が出席するかどうかは明らかになっていませんが、もしも出席する場合は、宣告後の騒動がさらに激化するものとみられています。