ロシアとウクライナの戦闘に派遣された北韓軍兵士の半数近い5000人以上が死傷し、このうちの3分の1が死亡したという見方が出ています。
 
アメリカの外交・安全保障専門誌、ナショナル・インタレストは現地時間の1日、イギリス国防省の情報として、「北韓軍は先月、ロシアのクルスク州での攻撃作戦で5000人以上の死傷者を出していて、このうちの3分の1は戦死した可能性が高い」と伝えました。
 
死傷者数は、去年10月と11月にこの地域に配備されたとみられる北韓軍兵士1万1000人あまりの半数に近い人数です。
 
ナショナル・インタレストは、「北韓軍は精鋭化しているものの、ドローンが戦場を支配する現代戦への備えが不十分だったとみられる」と分析しています。
 
にもかかわらず、北韓軍の投入は、ロシアがクルスク州をウクライナから奪還するのに貢献したと評価されています。
 
ただ、ナショナル・インタレストは、「北韓軍のクルスク州への派兵は、アメリカ、イギリス、フランスの長距離ミサイルの使用に影響をあたえている」としたうえで、戦争が拡大すれば、西側諸国のさらなる対応を呼ぶ可能性があると指摘しました。
 
韓国軍の合同参謀本部は先月27日に、ロシアに派遣された北韓軍兵士1万1000人あまりのうち、およそ4000人の死傷者が発生し、ことし1月と2月におよそ3000人以上が追加で派兵されたことを確認していると明らかにしています。