禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長は、罷免された尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の後任を選ぶ大統領選挙と、憲法改正に関する国民投票を同時に実施することを提案しました。
禹議長は6日、国会で記者会見を開き、大統領に権限が集中する現在の「帝王的大統領制」を見直し、権力を分散させる改革が必要だとして、憲法改正の必要性を強調しました。
韓国では現在、大統領は5年の任期で再選はできず、大統領に強大な権限が集中していることから、長年にわたり「帝王的」と批判されてきました。
禹議長は、今後の制度改革の方向性として、「大統領の任期を4年とし、再選を可能にする案」について与野党ともに一定の共感があると説明しました。また、すでに与野党の指導部と複数回の意見交換を行っていることも明らかにし、水面下での調整が進められていることを示唆しました。
禹議長はさらに、改憲を実現するために、国民投票法の改正や、国会内に憲法改正特別委員会を設置するよう、各政党に協力を呼びかけました。
次期大統領選挙は、政府が6月3日に実施することを暫定的に決めていますが、残された期間が2か月を切っていることから、大統領選挙と改憲の国民投票を同時に実施するのは現実的に難しいとの見方も出ています。