北韓の工作員として韓国に送られ、武装して当時の大統領府青瓦台を襲撃しようとしたものの、失敗して逮捕され、韓国に亡命したキム・シンジョ氏が亡くなりました。享年83歳でした。
キム氏は、北韓の咸鏡北道(ハムギョンブクド)清津(チョンジン)で生まれ、18歳に北韓軍に入隊しました。
偵察局124軍に所属していた1968年1月21日、青瓦台を襲撃し、当時の朴正煕(パク・ジョンヒ)大統領を暗殺する目的で韓国に侵入しましたが、ソウル市内で逮捕されました。
当時、韓国に侵入した工作員31人の中で、捕らえられたのはキム氏、唯一人でした。
逮捕されたとき、「なぜ南に来たのか」という記者の質問に対して、「朴正煕の首を取りに来た」と答えたことが知られています。
その後、韓国に亡命し、ソウルの神学校で神学を専攻し、1997年1月に牧師の任命を受けました。