去年12月の「非常戒厳」宣言をめぐり、内乱を首謀した罪で起訴された尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領が、刑事裁判の被告人席に座る様子が、メディアを通じて公開されることになりました。
ソウル中央裁判所は17日、尹前大統領の2回目の公判をめぐる、メディアの撮影申請を許可しました。
裁判所は、「被告人の同意を得たうえで、国民的な関心度、国民の知る権利、被告人などの関係者の法によって保護される利益などを総合的に考慮し、法廷内の撮影許可を決めた」と明らかにしました。
これにより、21日午前10時から、ソウル中央裁判所で開かれる尹前大統領の2回目の公判期日には、裁判所の職員と許可を得た者に限り、公判開始前までの写真や映像の撮影が許可されます。
ただ、裁判所は前例にならって、公判の生中継は許可しないことに決めました。
これに先立って、14日に開かれた初公判では、裁判所が撮影申請を許可しなかったことをめぐり、尹前大統領に対する特別扱いではないかという指摘が出ていました。
当時、裁判所は、撮影申請が遅かったため、被告人に意見を聞くなどのプロセスを経ることができなかったため棄却したと説明しました。
最高裁に当たる大法院の規則によりますと、裁判所は被告人が同意する場合、法廷内の撮影申請に対する許可を出すことができます。
ただ、被告人が同意しなかった場合にも、撮影を許可することが公共の利益に適うと認められる場合は、撮影を許可することができます。
2017年5月に開かれた朴槿恵(パク・クネ)元大統領の初公判や、8年5月に開かれた李明博(イ・ミョンバク)元大統領の初公判の際も、それぞれが被告人席に座っている様子がメディアを通じて公開されました。