韓国と中国政府は23日、ソウルで第3回海洋協力対話を行い、韓国と中国のEEZ=排他的経済水域が重なる西海(ソヘ)の韓中暫定措置水域に、中国が鉄骨の構造物を無断で設置したことについて協議しています。
2021年に行われた第1回と第2回会議はリモートで行われ、対面での会談は、今回が初めてとなります。
韓国からは、外交部の姜英信(カン・ヨンシン)局長が、中国からは、外務省の洪亮局長が出席しました。
政府は、済州島(チェジュド)南西にある離於島(イオド)付近の、韓国と中国のEEZ=排他的経済水域が重なる西海の韓中暫定措置水域に、中国が無断で鉄骨の構造物を設置したことについて抗議したものとみられます。
中国は、2018年に「深藍1号」、2024年には「深藍2号」という名の「深海漁業養殖施設」を設置し、2022年には、ボーリング設備のような施設を設置しました。
また、ことし2月には、韓国が現場の調査をしようと接近を試みたところ、中国が阻止し、両国の海洋警察が対峙する状況に発展しました。
これらの施設について、単なる養殖施設にすぎないと主張している中国に対し、韓国政府は、今後、対抗措置として、同様の構造物を設置することも検討しているということです。
韓中暫定措置水域では、漁業以外の行為のほかは、構造物の設置や資源開発行為が禁じられていますが、中国が設置した施設が石油の試掘を目的とした可能性があり、議論になっています。