北韓とロシアが、国境を結ぶ新たな自動車専用橋の建設に着手しました。
ロシア国営のタス通信によりますと、北韓北東部の豆満江(トゥマンガン)にかかる自動車橋の建設工事が4月30日に始まりました。
着工式には、北韓の朴泰成(パク・テソン)首相とロシアのミシュスチン首相が、それぞれオンラインで参加しました。
朴首相は「この橋は北韓とロシアの友情を象徴する永遠の記念物だ」としたうえで、「両国関係に新たな推進力を与える」と強調しました。
豆満江の自動車橋は、ロシアが施工を担当し、北韓は自国内の接続道路を建設する予定で、工事は来年末に完了する見通しです。
金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長とプーチン大統領は去年6月の首脳会談で、鉄道だけでなく自動車で行き来できる橋を建設することで合意していて、今回、それが実現した形です。
今回着工する橋は、全長850メートルで、従来の豆満江の鉄橋から下流側に415メートル下った地点に設置される予定です。
北韓とロシアは近年、軍事・経済分野での協力を強化しており、今回の橋の着工は、両国関係の戦略的接近を象徴するものだとする分析が出ています。