韓国の通信大手SKテレコムがハッカーによるサイバー攻撃を受け、契約者情報を記録したUSIMカードの情報などが流出した問題で、政府は、SKテレコムに対して、事態の収拾がつくまで新規契約の受け付けを停止するよう強く勧告しました。
韓国科学技術情報通信部は1日、SKテレコムに対し、USIMカードの供給不足が解消されるまで、新規契約の受け付けを全面的に停止するよう、行政指導を行ったと発表しました。
USIMカードは、加入者を特定するための契約者情報が記録されたチップ型のICカードで、SKテレコムは、無償のUSIMカード交換サービスを行っていますが、在庫が著しく足りない状況です。
現在、契約者数はおよそ2800万人に上りますが、確保されているUSIMはわずか600万個と、4分の1にも満たず、多くの被害者がいまだに交換できないでいます。
こうしたなか、一部のUSIMが新規契約に回されていたことがわかり、批判を呼んだことから、政府が対応に乗り出ししたものです。
科学技術情報通信部は、SKテレコムに対して、システム障害の即時復旧、違約金の免除と損害賠償の検討などを求めました。
科学技術情報通信部の関係者は、「SKテレコムが、韓国を代表する基幹通信事業者として、より責任ある対応を取るよう強く求めている。政府としても、速やかな問題解決に向け全力を尽くす」と述べました。