ロシア政府は、首都モスクワで9日に行う第2次世界大戦の対ドイツ戦勝80周年記念式典と軍事パレードに参加する国・地域の首脳や高官を発表しました。今回、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長や朝鮮人民軍は発表に含まれておらず、参加は見送られたもようです。
ロシア政府は、現地時間の9日に行われる戦勝80周年記念式典に、中国や旧ソ連構成国など、およそ30の国・地域の首脳や高官が出席し、13カ国がパレードに軍を派遣すると発表しました。
また、習近平国家主席がロシアを訪問し、プーチン大統領と首脳会談を行うということです。
このほど、北韓が、ウクライナと戦うロシアを支援するために北韓軍の兵士を派遣したことを初めて認めただけに、金委員長と朝鮮人民軍が参加するという見方もありましたが、参加は見送られたものとみられます。
一方、ロシア政府は、式典に参加する北韓の代表が「大使レベルになる」としながらも、「もう一つ、興味深い会談がある。少し後にわかるだろう」と述べ、別の北韓の高官と会談する可能性も示唆しました。
式典をめぐっては、北韓とロシア、中国の首脳が一堂に会するという分析もありました。しかし、北韓と中国との関係がぎくしゃくしていることや、多国間外交に金委員長が慣れていないこと、平壌(ピョンヤン)からロシアに向かう交通の便が悪いことなどから、金委員長が出席する可能性は低いとの見方もありました。