公職選挙法違反などの疑いがもたれている尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の妻、金建希(キム・ゴニ)夫人が、大統領選挙に影響を及ぼす可能性があるとして、検察からの出頭要請に応じない意向を示しました。
ソウル中央地方検察庁は、金建希夫人に対し、公職選挙法および政治資金法違反の疑いで14日に出頭を求めていましたが、金夫人側は13日、大統領選挙の公式選挙運動期間中であることを理由に出頭要請に応じない理由を記した書面を提出しました。
金夫人側は、検察に提出した書面の中で、捜査が強行された場合、憶測にもとづく報道が相次ぎ、大統領選挙に影響を及ぼす可能性があるという点、そして、共に民主党の大統領候補、李在明(イ・ジェミョン)前代表の裁判も現在、選挙運動が行われていることを理由に大統領選挙後に延期された点などを言及したとされています。また、過去に国会への出席を拒否した際に挙げていた健康上の理由についても、改めて言及したとされています。
検察は、金夫人が引き続き出頭要請に応じない場合、出頭日を改めて指定し通知する方針です。通常、正当な理由がなく3回以上呼び出しに応じない場合は、逮捕状の請求など強制手続きに入ることもあります。
尹前大統領夫妻は、大統領選に出馬する与党「国民の力」の候補を選ぶための党内選挙が行われていた2021年10月、政治ブローカーのミョン・テギュン容疑者が経営する世論調査会社に無料で世論調査を依頼し、その見返りとして、特定人物の公認に関与した疑いが持たれています。
また、2022年の地方選挙と去年の総選挙でも、公認選びに介入した疑惑が追加で浮上しています。