ソウル西部地方裁判所が尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領に対する逮捕状を発付したことに反発し、裁判所内に乱入、暴動を起こした事件で、主導した男2人に対し、実刑判決が言い渡されました。
この事件に関する初めての司法判断になります。
ソウル西部地方裁判所は14日、特殊建造物侵入や特殊共用物損壊などの罪で起訴された35歳の男に懲役1年6か月、28歳の男に懲役1年をそれぞれ言い渡しました。
2人はことし1月、裁判所が尹前大統領の逮捕状を発付した直後に、裁判所の外壁にレンガを投げつけたり、宿直室やロビーに侵入するなどの暴力行為を行いました。
判決で「裁判所に対して集団的な威力を行使した犯罪であり、政治的執着心が犯行につながった。ただ、被告人らが反省の姿勢を見せていることも考慮した」と説明しました。
この事件は、ことし1月19日、尹前大統領への逮捕状の発付が報じられた直後に、支持者らがソウル西部地方裁判所に乱入し、暴力行為を行うなど、暴徒化したもので、現場で逮捕されたのは、86人にのぼりました。
警察はこのうち66人について、逮捕状を申請し、現在までに63人が起訴され、このうちの62人は勾留された状態で起訴されています。
参加者の半数以上は20代から30代で、おもにインターネットのコミュニティサイトや動画投稿サイトを通じて集まったとされています。