韓国ではこれまで、出産は結婚を前提とするのが一般的でしたが、最近では結婚せずに子どもを産み育てる「非婚出産」に対して、20代や30代の若い世代を中心に前向きな意識が着実に高まっていることがわかりました。
大統領直属の少子高齢社会委員会の依頼を受け、韓国女性政策研究院が行った調査によりますと、非婚出産に「同意する」と答えた割合は、20代女性の場合、2008年の28.4%から去年42.4%に、20代男性は32.4%から去年43.1%へと上昇しました。
30代女性も同じ期間、23.9%から40.7%に、30代男性は58.0%から82.2%へ上昇しました。
今回の調査で特に目立ったのは、女性の増加幅が男性より大きかった点です。
女性政策研究院は、「今のところ、同棲や非婚出産への同意率は男性の方が女性より、20代が30代より高いが、その差はいずれも減少傾向にある」と説明しました。
韓国保健福祉部によりますと、2022年の韓国の非婚出産率は3.9%で、2022年に発表されたOECD=経済協力開発機構の加盟国の平均非婚出産率の41.0%を大きく下回っています。
しかし、翌年の2023年には非婚出産率が4.7%へと小幅に上昇し、徐々に意識に変化の兆しが表れています。
このような状況を踏まえ、政府は非婚出産を少子化の解消に向けた選択肢と位置づけ、政策支援を検討しています。