政府は、旅客機にモバイルバッテリーを持ち込む際にジップロックに入れるよう求めている規定について、全面的な見直しを進めています。
国土交通部は11日、「リチウムイオン電池を搭載しているモバイルバッテリーと電子たばこの安全管理体制強化の標準案」について、代替案を検討中だと明らかにしました。
この規定は、モバイルバッテリーを機内に持ち込む際、ジップロックに入れるか、端子に絶縁テープを貼付するかするよう求めているもので、今年3月から実施されています。
しかし、この規定については、火災防止に大きな効果はないという指摘が出ています。
モバイルバッテリーの端子部分に異物が入るのを防ぐことはできても、内部のショートや外部からの衝撃による火災は防げないためです。
さらに、ビニールごみによる環境汚染の懸念や、コスト面での批判も上がっています。
この措置は、勧告にとどまっているため、ジップロックを使用しなかった乗客や、機内で袋から取り出す乗客を処罰することもできません。
政府は、航空業界や専門家との協議を経たうえで、早ければ今月末にもモバイルバッテリーの安全対策を発表する方針です。