ソウル中央地裁は、内乱首謀の罪に問われている尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領に対する逮捕状請求を却下しました。
特別検察チームによりますと、被疑者が特別検察官からの出頭要請がある場合、応じると明らかにしていることを踏まえ、裁判所が逮捕状を却下したということです。
尹前大統領側が、「特別検察官による逮捕状の請求が手続きに違反している」と反発し、「正当な手続きによる召喚には積極的に応じる」と表明したことを踏まえた決定だということです。
逮捕状が却下された直後、特別検察チームは尹前大統領に対し、今月28日午前9時に特別検察チームの事務所へ出頭するよう通知しました。
これに対して、尹前大統領側は、「特別検察の出頭要請には堂々と応じる」としながらも非公開で行われることを求めました。
これより前、特別検察チームは24日、尹前大統領が高位公職者犯罪捜査処の逮捕状執行を大統領警護処を動員して阻止させたほか、非常戒厳にかかわった軍司令官らの暗号化携帯電話の記録を削除するよう指示した容疑などで逮捕状を請求していました。
一方、12月3日の非常戒厳の宣言を主導した容疑で裁判を受けている金容鉉(キム・ヨンヒョン)前国防部長官は、第1審の拘束期間が満了する直前に再拘束されました。
ソウル中央地方裁判所は、証拠隠滅教唆などの容疑で追起訴された金前長官に対し、25日、新たに逮捕状を発付し、裁判所は、金前長官が証拠を隠滅する恐れがあるとして、再拘束を決定しました。