アメリカのトランプ政権が一時停止している相互関税の上乗せ分の発動の猶予期限が今月8日に迫るなか、呂翰九(ヨ・ハング)通商交渉本部長がアメリカを訪問し、高官級協議を行います。
韓国産業通商資源部は、呂本部長がアメリカとの交渉に向け、4日夜にワシントンに出発すると発表しました。
呂本部長は、今週末、アメリカ通商代表部のグリア代表やラトニック商務長官など、トランプ政権の当局者らとの面会を通じて、相互関税について話し合う計画です、
アメリカとの協議が行われるのは、先月22日から27日にかけ、アメリカ・ワシントンで呂本部長が、新政権発足後はじめて韓米通商協議を行ってから1週間となります。
呂本部長は、政権交代などの政治的混乱のなかでも真摯に交渉に臨んできた韓国の立場を考慮し、猶予期限を延長して交渉を続けることを提案するものとみられます。
イギリスやベトナムとの関税措置をめぐる交渉で合意したトランプ政権は、猶予期限が終わる8日以降、各国に当初の計画より高い関税を課す可能性があると圧力を強め、相手国の譲歩を引き出すねらいです。
韓国に対しては、25%の相互関税を課すと表明していますが、現在、すべての国や地域を対象に一律で10%の関税を課す措置が発動されていて、上乗せ分の猶予期限が延長されない場合、別途の品目別関税が課される自動車や鉄鋼などを除くほとんどの品目に対する関税は10%から25%に引き上げられます。
政界からは、今月8日までに両国が包括的な合意に至る可能性は低いとみて、猶予期限を延長して交渉を続けることが望ましいとの声が出ています。
ただ、トランプ政権は、一部の国と合意したことを受け、ほかの国への相互関税措置を予定通り発動するとの強硬な立場を示しています。