記録的な猛暑が続くなか、ソウルでは8日夕方、局地的な豪雨、いわゆる「ゲリラ豪雨」に見舞われ、道路の冠水や地下鉄の運行停止など、帰宅時間帯に大きな混乱が生じました。
ソウル南西部では8日、1時間に60ミリ以上の非常に激しい雨が降り、午後6時50分ごろには、南西部に「大雨警報」、北西部には「大雨注意報」が発表されました。
なかでも、永登浦(ヨンドゥンポ)区では、1時間あたり最大68ミリの非常に激しい雨が観測され、国会前の道路が一時冠水しました。
豪雨の影響で地下鉄や鉄道の運行にも遅れが出ました。地下鉄1号線の鷺梁津(ノリャンジン)駅から大方(デバン)駅までの運行が一時停止され、その後再開されました。
また、新道林(シンドリム)駅から九老(クロ)駅までの間のKTXなどの上り・下り線の列車も一時運行を見合わせましたが、午後7時19分ごろに再開されました。
さらに、西部幹線道路やオリンピック大路の一部区間では車両の通行が規制されました。
一方、京畿道(キョンギド)水原(スウォン)では、ひょうが観測されました。
今回の豪雨は、「大気の不安定さ」が主な原因とみられています。
ソウルや京畿道では8日午後、極端な暑さによって地表付近の空気が熱せられ、それが上昇気流を強めたことで、局地的に強い雨雲が発達し、短時間に集中して雨が降る、いわゆる「ゲリラ豪雨」が発生したということです。
こうした「ゲリラ豪雨」は、2000年代以降、韓国で頻度が大きく増加しており、都市部での浸水や交通混乱の要因として、対策の強化が求められています。