韓国南東部の慶尚北道(キョンサンブクト)安東(アンドン)市にある高校に無断で侵入し、試験問題を盗み出そうとした教師、学校関係者、保護者の3人が相次いで逮捕されました。
大邱地方裁判所は15日、高校への無断侵入に関与した保護者1人とこの学校の事務長1人に対し、逮捕状をだしました。
逮捕された保護者は、非常勤教員1人とともに今月4日午前1時ごろ学校に無断で侵入した疑いで、事務長は、この2人の侵入を手助けした疑いがそれぞれもたれていて、非常勤教員は前日にすでに逮捕されています。
3人による無断侵入は、学校の警備システムにより発覚し、過去1年の間に少なくとも5回の侵入記録が残されていたことも確認されました。
また、韓国では教員による生徒への個別指導、いわゆる家庭教師行為は法律で禁止されていますが、逮捕された非常勤教員は、この保護者の子どもに長期間、家庭教師として教えていたことが警察の取り調べで明らかになりました。その過程で金品の授受もあったということです。
学校側は、この保護者の子どものすべての成績を「0点」として扱い、退学処分とする方針を明らかにしました。
韓国では過去にも、教員による試験問題の流出が問題となったことはありますが、今回のように、学校に無断侵入して試験問題を盗み出そうとする行為は、きわめて異例で、韓国社会に大きな衝撃を与えています。