メニューへ 本文へ
Go Top

社会

海兵隊員殉職 捜査妨害めぐり元国防相が尹前大統領との通話認める

Write: 2025-07-21 15:30:29Update: 2025-07-21 17:38:08

海兵隊員殉職 捜査妨害めぐり元国防相が尹前大統領との通話認める

Photo : YONHAP News

2023年7月に韓国で発生した海兵隊員の殉職事件をめぐり、大統領室が捜査に介入し、隠ぺいを図ったのではないかという疑惑について捜査を進めている特別検察官チームは21日、当時の国防部長官だった李鐘燮(イ・ジョンソプ)氏が、事件を警察に引き継ぐ直前に尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領と通話していた事実を初めて認めたことを明らかにしました。特別検察官はこの電話が捜査隠ぺいにつながったかどうかについて集中的に取り調べる方針です。

この事件は、2023年7月19日、韓国南東部・慶尚北道(キョンサンブクト)醴泉(イェチョン郡)で、集中豪雨の影響で行方不明となった民間人の捜索に投入された海兵隊のチェ・スグン上等兵が、安全装備を身につけていない状態で出動させられ、急流に巻き込まれて死亡したものです。
 
海兵隊捜査団は、当時の責任者である第1師団長イム・ソングン氏を含む8人について、安全対策を講じないまま兵士を動員したとして、「業務上過失致死」の疑いがあると判断し、警察への事件の引き継ぎを進めようとしていました。
 
しかし国防部は捜査結果を回収し、警察への引き継ぎの手続きを中止させました。特別検察官は、その経緯をめぐって、尹前大統領が捜査結果に不満を示し、警察への引き継ぎの中止につながった可能性があるとみて、「職務遺棄」や「職権乱用」の疑いで捜査を進めていました。
 
李元長官側は、特別検察官に提出した意見書の中で、「2023年7月31日に尹前大統領から電話を受けたのは事実であり、海兵隊員の事件について発言があったと記憶している」としています。
 
通話は、尹前大統領が大統領室で開かれた首席秘書官会議で、海兵隊捜査団による初動調査の報告を受けた直後に行われたとされています。
 
当初、李元長官は捜査団がまとめた調査結果を承認していたものの、尹前大統領がこの内容に反発し、「このようなことで師団長を処罰すれば誰が師団長をやるのか」と激怒したことから、李元長官はその後、この事件の警察への引き継ぎを保留するよう指示するなど、捜査をやめるよう圧力をかけたのではないかという疑惑が浮上しています。

これまで李元長官は通話の発信者を明らかにしておらず、大統領室も「機密事項」にあたるとして事件への関与を否定してきました。

ただ、李元長官は電話の中で、尹前大統領が警察への引継ぎをやめるよう直接指示した事実はないとしていて、特別検察官のチームは近く李元長官を呼んで詳しい電話内容について事情を聴くものとみられています。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >