ソウル中央地方裁判所は12日夜、資本市場法違反などの疑いで特別検察官が請求していた尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の妻、金建希(キム・ゴニ)氏の身柄を拘束することを認めました。
与党「共に民主党」の主導で政府から独立して設置された特別検察官は、今月7日に金氏に対する拘束令状を請求していて、12日、ソウル中央地裁で拘束令状を出すかどうかの審査を行いました。
担当の裁判官は、発付の理由について「証拠隠滅のおそれがある」と説明しました。
これにより金建希氏は、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領とともに、憲政史上初めて同時に拘束された大統領経験者夫妻となりました。
拘束令状の発付により、特別検察チームは今後最大20日間、金氏を拘束した状態で取り調べを進めることが可能となり、捜査の本格化が予想されます。
今回の拘束令状には、特別検察法に基づく16件の捜査対象のうち、「ドイツ・モーターズ」株価操作疑惑、公認候補介入疑惑、海外事業への口利き介入疑惑など、3件が記載されていて、今後は、楊平(ヤンピョン)高速道路の路線変更をめぐる働きかけ、高級ネックレス受領の疑惑などが捜査対象とみられています。
金氏は、6日の初めての対面調査で、容疑を全面的に否認していて、尹前大統領のように取り調べで供述を拒否する可能性もあるとみられています。
特別検察チームは、近く拘束された金氏を呼んで、複数の疑惑について事実関係の確認を進める方針です。