新型コロナウイルスの感染拡大で大きく減少していた韓国の青少年の海外留学が再び増加し、2年連続で5000人を超えました。
韓国教育開発院が17日に発表した資料によりますと、去年、海外に留学した小・中・高校生は5703人で、2023年の5551人に続き、2年連続で5000人を超えたことがわかりました。
留学生の数は、新型コロナウイルスが流行する直前の2019年には9000人を超えていましたが、2021年にはおよそ3600人にまで減少しました。その後、2023年5月、WHO=世界保健機関が新型コロナウイルスの感染拡大を受けて出していた「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の宣言を解除したことを受け、留学生の数は、再び増加に転じています。
主な留学先は英語圏の国々で、英語で授業が受けられるインターナショナルスクールが多い国が好まれる傾向があるということです。
国別では、カナダが1424人で最も多く、次いでアメリカ1386人、マレーシア493人、ニュージーランド364人、フィリピン330人の順となっています。
背景には、英語力の向上に加え、海外大学への進学を視野に入れる生徒が増えていることがあるとみられます。韓国では、国内の大学入試が競争的である一方、海外大学への進学は将来のキャリア形成にも有利と考える層が多く、留学需要の回復につながっていると分析されています。