去年の韓国の温室効果ガスの排出量が、おととしに比べて2%の減少にとどまったことがわかりました。
韓国環境部が13日に発表した「2024年度の国家温室効果ガスの暫定排出量」によりますと、去年の排出量は、おととしに比べて2%減少して6億9158万トンでした。
部門別には、全体のおよそ30%を占める「エネルギー転換部門」の排出量が、石炭火力発電の縮小や再生可能エネルギー・原子力発電の拡大により5.4%減少し、もっとも大きな減少幅となりました。
実際、原子力発電量は、石炭火力発電量を上回り、すべての発電源のうち、首位となりました。
しかし、全体のおよそ40%を占める「産業部門」の排出量は、0.5%の増加となりました。
産業の業種別の内訳では、「鉄鋼」の排出量は、わずかに減少したものの、「石油化学」は、景気回復にともなう生産増加で排出量が4.4%増加しました。
また、「輸送部門」では、ディーゼル車が減少したものの、ハイブリッド車やガソリン車の増加により、減少幅は0.4%にとどまりました。
韓国政府が掲げる2030年までの国家温室効果ガス削減目標(NDC)は、「2018年に対して40%の削減」ですが、これまでのところ12.8%の削減にとどまっています。
これについて環境部は、「このままでは今後、毎年少なくとも3.6%ずつ削減しなければならない」として、再生可能エネルギーのさらなる拡大など、より強力な取り組みの必要性を強調しました。