保守系の最大野党「国民の力」の新たな代表に、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の弾劾に反対する張東赫(チャン・ドンヒョク)議員を選出しました。
「国民の力」は26日、党大会を開き、新たな代表を選ぶ決選投票の結果を発表しました。
それによりますと、強硬な反弾劾派路線を掲げてきた張議員が50.2%の得票率を記録し、先の大統領選挙の候補だった金文洙(キム・ムンス)前雇用労働部長官に0.5ポイント差で勝利しました。
張氏は当選後の挨拶で、「すべての保守勢力と連帯して李在明(イ・ジェミョン)政権を打倒するため全力を尽くす。勝てる政党へと生まれ変わるよう革新していく」と強調しました。
張氏は裁判官出身で、これまでに国会議員に2回当選しています。
かつて韓東勲(ハン・ドンフン)前代表寄りの派閥に分類されましたが、尹前大統領の弾劾を経て、反弾劾派の中心人物として台頭しました。
尹前大統領の弾劾に賛成した韓前代表とたもとをわかち、反弾劾派の集会の先頭に立ったことで、街灯でのデモを活発に行うことから「アスファルト勢力」と呼ばれる強硬右派の支持を取り付けてきました。
今回の党大会では「戦わぬ者は議員バッジを外せ」という強いメッセージを掲げ、党員の支持を集めました。
代表の任期は2年で、張代表は来年の地方選挙を指揮することになります。
与党「共に民主党」の鄭清来(チョン・チョンレ)代表が、与野党で意見が対立している法案の強行処理を予告するなか、「国民の力」の新たな指導部の動向に注目が集まっています。