李在明(イ・ジェミョン)大統領の日本とアメリカへの歴訪に合わせて中国に派遣された特使団は、26日、北京で中国序列3位にあたる趙楽際・全国人民代表大会常務委員長と面会しました。ただ、注目されていた習近平国家主席との面会は実現しませんでした。
面会では、韓中関係を正常な軌道に戻し、相互信頼にもとづいて戦略的協力パートナーシップを発展させることで一致しました。
特使団は、ことし10月に慶州(キョンジュ)で開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議に習主席が出席するよう要請し、中国側は、互恵的な協力と韓半島の平和への貢献を強調しました。
特使団はなかでも、南北の対話再開が重要だとして、中国に積極的な役割を果たすよう呼びかけ、中国側は建設的な役割を果たすという立場を改めて確認しました。
会談後、特使団を率いた朴炳錫(パク・ビョンソク)前国会議長は記者団に対し、韓国の文化コンテンツの流通を制限する「限韓令」の解除をめぐって双方に認識の違いがあると説明しました。
中国指導部は韓国国内に広がる反中感情への対応が必要だと指摘していて、解除までには時間がかかるという見通しを示しました。
一方、特使団は、中国による「レアアース」の輸出規制に関連し、中国側が、「韓国企業が申請すれば一定量は問題なく処理する」という立場を明らかにしたと説明しました。
中国はことし4月から、7種類のレアアースと磁石を対象に輸出許可制を導入し、承認に最長45日以上かかるなど、事実上の規制強化をしています。