尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の妻、金建希(キム・ゴニ)氏をめぐる複数の疑惑を捜査する特別検察官は、あっせん収賄などの罪で29日午前、金氏を起訴しました。
韓国で大統領経験者の妻が裁判にかけられるのは、初めてです。
金氏は、「ドイツ・モーターズ」の株価操作をめぐる疑惑、公認候補選びへの介入疑惑、高級バッグやダイヤモンドのネックレスなどを受け取ったうえで、旧統一教会=世界平和統一家庭連合関連の案件に便宜を図るように依頼された疑惑など、あわせて6件の疑惑が持たれています。
このうち、「ドイツ・モーターズ」の株価操作をめぐっては、株価操作の過程で、金氏が資金源になって数億ウォンの利益を得た疑惑が持たれています。
また、公認候補選びへの介入をめぐっては、第20代大統領選挙の際、尹前大統領夫妻が政治ブローカーの明泰均(ミョン・テギュン)氏から世論調査結果を無償で受け取り、その見返りとして「国民の力」の元議員、金映宣(キム・ヨンソン)氏が公認されるよう働きかけた疑いがあり、この過程で、旧統一教会=世界平和統一家庭連合の元幹部から知人を通じて高級ブランドのバッグなどを受け取ったとされています。
韓国メディアによりますと、5回にわたるこれまでの特別検察官の調べに対し、金氏はほとんどの供述を拒否していて、一部の容疑は関与を全面的に否定しているということです。
特別検察官は、金氏をめぐる追加の疑惑を捜査していて、金氏の側近で「執事」とも言われるキム・イェソン氏が金氏との関係を利用し、大企業からおよそ180億ウォンの投資を受け、そのうち46億ウォンを流用したとされる疑惑に介入しているかや、高級宝飾品などを受け取ったかなどを調べています。
このなかで、尹前大統領と共謀した事実が認められる場合、尹前大統領も裁判にかけられる可能性があります。
金氏の疑惑を捜査する特別検察官の捜査期間は11月末までとなっていますが、国会で特別検察法改正案が成立した場合、年末まで1か月延長することができます。