金の価格が連日最高値を更新し、純金3.75グラムにあたる韓国の純金重量単位、1ドンが70万ウォンを突破しました。
韓国金取引所によりますと、9日時点で、純金1ドンを購入する際の価格は70万7000ウォンと、過去最高値を記録したということです。去年9月11日の時点では、46万3000ウォンだったため、この1年間で53%も値上がりしたことになります。
金の価格上昇のもっとも大きな要因は、アメリカのFRB=連邦準備制度による利下げ観測が挙げられています。最近、アメリカの雇用統計が低調で、0.25ポイント以上の利下げ観測が高まり、それがドル安につながり、金需要を刺激しています。ユーロや円など主要通貨に対するドルの相対的な価値を示すドル指数は、昨年末の110前後から現在97台まで下落しています。
また、トランプ大統領がFRB理事を解任しようとしたことで、中央銀行の独立性をめぐる論争が広がり、ドル資産への不安が高まった投資家が、代替資産として金に投資する動きも強まっています。
金の価格上昇のもう一つの要因は、世界各国の中央銀行による金保有拡大です。ロシアによるウクライナ侵攻以降、西側諸国によるロシア外貨準備凍結措置を受け、新興国を中心に各国が外貨準備の多様化を図るため、金の保有比率を急速に増やしています。
専門家の間では、来年上半期には純金1ドンあたり100万ウォンを突破する可能性も取り沙汰されています。