サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長の長男、李ジホ氏がアメリカ市民権を放棄し、韓国海軍の将校として入隊することがわかり、模範的な事例だという評価が出ています。
李氏は今月15日、海軍学士士官候補生として入隊し、慶尚南道(キョンサンナムド)鎮海(チンヘ)にある海軍士官学校で3か月間訓練を受けたあと、ことし12月1日に少尉に任官し、さらに36か月間、兵役の義務を果たすことになります。合わせて39か月間の服務です。
李氏は2000年にアメリカで生まれ、韓国とアメリカの二重国籍を持っていました。
一般兵士としては二重国籍でも入隊が可能ですが、将校として服務する場合は、外国の市民権を放棄しなければならないため、実際、毎年アメリカの永住権や市民権を放棄して軍に入隊する例は、わずか100人前後に過ぎません。
そのうえ、将校は一般兵士よりも勤務期間が長いため、一般的には敬遠される傾向があります。
韓国では、社会的地位の高い人の子どもが兵役免除を受けるケースが少なくないなか、李氏が比較的容易な一般兵士としての服務ではなく、市民権を放棄してまで将校としての服務を選んだことは、高い社会的地位の人には義務が伴うことを意味する「ノブレス・オブリージュ」を実践した模範的な事例だと評価されています。