ことし学校内で暴力を受けた経験があると答えた小中学生・高校生は全体の2.5%で、なかでも小学生の場合は、全体の5%に上り、2013年に調査を始めて以来、もっとも高くなっていることがわかりました。
韓国教育部がことし4月の1か月間、全国の小学校4年生から高校3年生までを対象に校内暴力の実態調査を行って、結果を発表したところによりますと、「学校内で暴力を受けたことがある」と答えた児童・生徒は、去年より0.4ポイント上昇して、全体の2.5%でした。
被害を受けた子供の割合は、コロナ禍で一時0.9%にまで下がりましたが、5年連続で上昇を続けています。
また、被害はすべての学校で上がっていて、なかでも小学校では0.8ポイントも上昇し、5%に上りました。
被害の内容では、言葉による暴力が39%でもっとも多く、次いで集団いじめ、身体的暴力、サイバー暴力の順でした。
スマートフォンやSNSの利用増加により、集団いじめやサイバー暴力もわずかに増えました。
被害を受けた児童・生徒のうち7.8%は、「誰にも被害を知らせていない」と答え、その理由としては「話しても無駄だと思った」が13.7%、「さらにひどいいじめを受けると思った」が12%となっていました。
また、「学校内で暴力を目撃した」と答えた児童・生徒も6.1%で、去年より増加しました。
教育部は、生徒の意識が高まり、被害を受けたりや目撃したことに関する回答率が上昇したと分析していて、関係改善のため支援を拡大するほか、小学校に関係修復のための熟慮を促す制度を試験的に導入することにしました。
また、生徒の感情をコントロールする力や人間関係を築く能力を強化するため、社会情緒教育も拡大する方針です。